佐賀県神埼市の至宝、大圓寺「木造如意輪観音坐像」が重要文化財に!

佐賀県神埼市の大圓寺に安置されている「木造如意輪観音坐像」が、2024年に神埼市重要文化財に指定されたというニュースは、地域の歴史と文化を愛する人々にとって、まさに朗報でした。この仏像は、鎌倉時代から南北朝時代にかけて制作されたと推定されており、その貴重な姿と優れた工芸技術は、見る者を深い感動へと誘います。

希少な二臂像と截金の美

この如意輪観音像の最大の特徴は、腕が二本であること。一般的に如意輪観音像は六臂像が多い中で、二臂像は非常に珍しく、全国的にも数例しか確認されていません。その希少性の高さが、今回の重要文化財指定の大きな理由の一つとなりました。

さらに、この仏像の表面に施された截金の技術も見逃せません。金箔を細く切り、線状に模様を描く截金は、仏像に荘厳な輝きを与えています。光の角度によって表情を変える金色の輝きは、見る者を魅了し、時を超えて伝えられる職人の技の素晴らしさを物語っています。

仏像の表面には、麻の葉文様、線文様、亀甲文様といった模様を見ることができます。麻の葉文様は仏像全体に見られ、規則正しい模様が美しく、線文様や亀甲文様は仏像の右下部分に見られ、截金の技術を用いて細かく模様が描かれています。

截金の技術を用いた美しい仏像
麻の葉文様、線文様、亀甲文様

如意輪観音とは

如意輪観音は、観音菩薩の変化身の一つであり、人々の願いを叶え、苦しみを取り除く力を持つとされています。その名は、意のままに宝珠と輪宝を操ることに由来します。宝珠は人々の願いを叶える宝、輪宝は仏の教えを表し、煩悩を打ち砕く力を持つとされます。

思惟半跏像

この仏像は、右手を頬にあてて思惟にふける姿(思惟半跏像)をしており、これは非常に珍しい姿です。一般的に如意輪観音は、六本の腕を持ち、宝珠や輪宝など様々な法具を持つ姿で表されます。しかし、大圓寺の如意輪観音は、二本の腕で静かに佇む姿で、その穏やかな表情は、見る者の心を安らぎへと導きます。

大圓寺と地域文化

大圓寺は、神埼市の歴史と文化を語る上で欠かせない存在です。創建年代は定かではありませんが、古くから地域の人々の信仰を集めてきました。今回の重要文化財指定は、大圓寺が長年にわたり地域文化の発展に貢献してきた証と言えるでしょう。

https://sotozen-navi.com/detail/index_410057.html

神埼市教育委員会は、神埼市文化財保護審議会(高島忠平会長)の答申を受け、2024年2月26日に大圓寺(神埼町枝ヶ里)の木造如意輪観音坐像を神埼市重要文化財(美術工芸品)に指定しました。

今回の指定を機に、より多くの人々がこの如意輪観音像に触れ、地域の歴史や文化に興味を持つことを期待します。そして、この貴重な文化財が、未来へと受け継がれていくことを願います。

拝観情報

まとめ

神埼市の新たな宝となった「木造如意輪観音坐像」。その優美な姿と繊細な截金の技は、見る者の心を捉えて離しません。ぜひ一度、大圓寺を訪れ、この素晴らしい仏像を間近でご覧ください。そして、神埼の豊かな歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。

参考記事

▼神埼市ホームページ
https://www.city.kanzaki.saga.jp/main/18399.html